病院・薬局・介護施設の基本データをCSVで一括取得

【活用事例】MS・MRの新規薬局開拓で使う調剤薬局データ活用法


1. この記事の対象と活用シーン


製薬会社のMS(Medical Sales)や医療機器メーカーのMR(Medical Representative)にとって、調剤薬局は重要な営業チャネルのひとつです。しかし「どの薬局にアプローチすべきか」「どのタイミングで訪問すべきか」を体感と経験だけに頼っていては、訪問効率が上がりません。

本記事では、医薬介護ナビが提供する調剤薬局データを活用して、MS・MRが新規薬局開拓の精度と効率を高める具体的な方法を3ステップで解説します。

対象読者
・製薬会社・医療機器メーカーのMS・MR担当者 ・調剤薬局向けのルートセールス担当者 ・薬局チェーン・地域薬局への販促企画担当 ・外勤営業の効率化・ターゲットリスト整備を検討している方

2. 事例:MS・MRの新規薬局開拓(3ステップ)


■ 目的

担当エリア内の調剤薬局リストを効率的に整備し、「まだ接触できていない薬局」へのアプローチを体系化する。

■ ターゲット例
  • 特定エリア(例:大阪府吹田市・豊中市)に絞って新規薬局を開拓したい
  • 地域の薬局データを整備して、次回訪問の計画を立てたい
  • 本部主導で全国展開している薬局チェーンへの法人営業を検討している
■ ステップ1:絞り込み条件を決める

まず、無料の調剤薬局データ(基本版)でエリアの薬局数と分布を確認します。検索条件は「都道府県+市区町村(複数選択可)」です。

※無料データの収録項目について
無料の調剤薬局データ(基本版)に収録されているのは「薬局名・郵便番号・住所」の3項目のみです。電話番号・FAX番号・営業時間・薬剤師数などは含まれません。まずは”どこに何軒あるか”を把握するためのエリアテストに活用しましょう。

このステップでわかること:

  • 担当エリアの薬局総数(ルートの物量感を把握できる)
  • 市区町村単位での分布(どの町に集中しているか)
  • 当面のアプローチ対象数の絞り込み
■ ステップ2:CSVを取得して整形

無料データをCSVでダウンロードし、以下の方法で整形します。

作業内容ポイント
重複削除同一住所・同一名称の行を除去「薬局」「調剤」などの表記ゆれに注意
郵便番号整形7桁数字に統一(ハイフン有無の統一)CSVソートや地図ツール連携に必要
住所の補完番地・建物名が途切れている場合は補完Google Mapsとの照合が有効
フラグ付与「訪問済」「未訪問」「要確認」などの列を追加営業管理ツールへのインポート準備

整形後のCSVは、SalesforceやHubSpot、Excelの営業管理シートに取り込んで活用できます。

■ ステップ3:施策実行のポイント

住所データだけでは電話番号がわかりません。実際のアプローチには以下の2つの方向性があります。

アプローチ方法必要データ特徴
DM(郵送)住所(無料データで対応可)住所があれば発送可能。反応率は低めだが網羅性が高い
FAXDM電話番号・FAX番号(有料データが必要)費用対効果が高い。有料詳細データで対応可
電話・テレアポ電話番号(有料データが必要)直接会話できるが工数が増える
訪問営業住所(無料データで対応可)ルート設計が肝。事前にFAXや郵送で認知獲得が有効

郵送DMのみであれば、無料データの住所情報だけで実施可能です。テレアポやFAXDMを組み合わせるなら、有料の調剤薬局詳細データ(電話番号・FAX番号入り)が必要になります。


3. 効果を上げる小技——実務で差がつくポイント


① 「新規指定データ」で開局タイミングを把握する

エリアに新しく薬局が指定されたタイミングは、初回アプローチの好機です。「新規指定医療機関・薬局データ(21項目)」を活用すると、各地方厚生局が公開している保険薬局の新規指定情報をまとめて確認できます。

⚠️ 新規指定データの重要な注意点
新規指定医療機関・薬局 はすべてが 新規開業 であることを保証するものではありません。
② 薬局本部データで「チェーン攻略」を狙う

個店を1件ずつ開拓するより、法人本部へのアプローチで複数店舗への一括展開を狙う方が効率的です。「調剤薬局本部データ」では、開設者法人を独自調査し、本部住所・代表電話を付与しています。地域薬局チェーンから全国展開チェーンまで、法人軸で営業計画を立てる際に有効です。

③ 3データのクロス活用で「面」の営業を設計する

薬局単体ではなく、周辺の医療機関・介護施設を組み合わせた「面」で営業エリアを設計することで、一訪問あたりの成果を高められます。

組み合わせ活用シーン期待効果
調剤薬局+医療機関(訪問診療クリニック)連携薬局の開拓処方元クリニックと連動した薬局アプローチ
調剤薬局+介護施設(訪問看護ST)在宅医療連携ネットワークの把握在宅対応薬局を中心とした営業圏設計
新規指定薬局+周辺医療機関データ開局直後の新規薬局への早期アプローチ競合が少ないタイミングでの関係構築

4. 弊社の有料サービス——無料データの次の一手


① 調剤薬局詳細データ

無料データの「薬局名・郵便番号・住所」に加え、電話番号・FAX番号・営業時間・認定薬剤師の人数・延べ患者数などを収録した詳細データです。テレアポ・FAXDMに必要な連絡先が揃い、より精緻なターゲティングが可能になります。

項目カテゴリ収録項目(例)
基本情報名称、名称_かな、郵便番号、都道府県、市区郡名、住所1・2
連絡先電話番号、FAX番号、Email、URL
運営情報開設者名、認定薬剤師の人数・種類、薬局の薬剤師数、延べ患者数
営業情報営業時間、交通手段、駐車場、最終更新日
② 新規指定医療機関・薬局データ

各地方厚生局が公開している保険薬局・医療機関の指定情報を加工・整備したデータです。新規指定のタイミングを把握し、開局初期の営業機会を逃さないために活用できます。

  • 収録項目例:医療機関番号、施設名、住所、電話・FAX、診療科目、登録区分、指定年月日など
  • 登録区分には「新規・承継・移転等」が含まれます。また、新規区分のすべてが「 新規開業」 であることを保証するものではありません。
③ 医療機関データ・介護施設データ

薬局データと組み合わせることで、エリアの医療・介護ネットワーク全体を把握できます。訪問診療の有無、病床数、介護サービス種別など、ターゲティングに有用な属性情報が充実しています。

④ DM・FAXDM発送代行

リスト整備から封入・発送・FAX送信まで、一括で対応します。「データは揃ったが発送作業のリソースがない」という方にとって、外注によるコスト削減と工数削減を両立できます。


5. まとめ


MS・MRの新規薬局開拓において、データ活用は「感と経験」に依存した営業から脱却するための第一歩です。まずは無料データでエリアの薬局数と分布を把握し、郵送DMを試してみることから始めるのが現実的です。

フェーズ使うデータ目的
① エリアテスト無料データ(薬局名・郵便番号・住所)エリアの薬局数・分布を把握、郵送DMを実施
② ターゲット精緻化有料・調剤薬局詳細データテレアポ・FAXDM用リストを整備
③ タイミング把握新規指定医療機関・薬局データ開局直後の薬局をタイムリーに把握
④ 法人アプローチ調剤薬局本部データチェーン本部へのアプローチで複数店舗を一括開拓
⑤ 面展開医療機関・介護施設データと組み合わせ薬局×医療機関×介護施設の連携ネットワークを把握

「小さく試して、効果を確認しながら拡大する」二段階アプローチが、外勤営業の現場では最も現実的です。無料データを出発点に、必要な情報を段階的に揃えていきましょう。

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参考文献・引用元

本記事は、以下の公的機関が公開しているデータ・情報を参考に作成しています。

  • 厚生労働省「保険医療機関及び保険薬局の指定等」https://www.mhlw.go.jp/
  • 各地方厚生局 保険薬局・保険医療機関指定一覧(公開データ)
  • 厚生労働省 医療情報ネット(ナヴィ)https://www.iryou.teikyouseido.mhlw.go.jp/znk-web/