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医療機関データで「在宅対応クリニック」を絞り込む方法|医療機器メーカー地域営業の活用事例

📋 この記事のペルソナ:医療機器メーカーの地域営業担当


在宅酸素療法機器・人工呼吸器・在宅輸液ポンプなど、在宅医療機器を扱うメーカーの地域営業担当にとって、最大の機会損失は「導入のタイミングに間に合わなかったこと」です。

訪問診療を始めたばかりのクリニックは、在宅医療機器の選定がまだ固まっていません。しかし、このタイミングを逃して半年後・1年後に営業をかけても、すでに競合メーカーの機器が導入され、リプレイスのハードルは格段に上がります。

💸 起きている機会損失の構造 在宅医療を始めたクリニック1件あたり、機器導入から保守契約まで含めると年間契約は決して小さくありません。 「訪問診療を始めたクリニックがどこにあるか」を把握できていないだけで、 その商談機会がまるごと競合に流れている可能性があります。

本記事では、医療機関データを使って「訪問診療を実施しているクリニック」を機能軸で絞り込み、在宅医療機器の営業対象を効率的に特定する方法を解説します。



■ 目的

担当エリア内で訪問診療を実施しているクリニック・在宅療養支援診療所を特定し、在宅医療機器(酸素療法・人工呼吸器・輸液ポンプなど)の導入提案を行う。

■ ターゲット例 

機能軸での絞り込み条件該当する医療機関提案する機器カテゴリ
訪問診療実施あり在宅療養支援診療所・在宅療養支援病院在宅酸素療法・在宅人工呼吸器
診療科目:呼吸器内科呼吸器系クリニック・専門病院在宅酸素療法・睡眠時無呼吸関連機器
診療科目:在宅医療専門在宅医療専門クリニック在宅輸液ポンプ・褥瘡関連機器
病床数あり+訪問診療実施在宅療養支援病院(中規模以上)複数台導入の可能性がある大型案件候補

● ステップ1:無料データでエリアの医療機関の規模感を把握する

まず無料の調剤薬局基本版データ(薬局名・郵便番号・住所)で、担当エリアの薬局密度を確認します。薬局が多いエリアは処方箋発行医療機関も多い傾向があり、在宅医療の需要規模を間接的に推定する材料になります。

  • 都道府県・市区町村別に薬局数を集計し、医療資源が集積しているエリアの仮説を立てる

このステップは無料データの範囲ですが、医療機関データを直接見られるわけではないため、あくまで「エリアの仮説づくり」の位置づけです。

● ステップ2:有料の医療機関データで「訪問診療実施」を絞り込み条件にする

有料の医療機関データには、診療科目・訪問診療の有無・病床数・電話番号・FAX番号・URL・緯度経度などが収録されています。「訪問診療の有無」を絞り込み条件にすることで、在宅医療機器の導入候補を直接抽出できます。

  • 「訪問診療あり」かつ「診療科目:呼吸器内科・在宅医療」で一次リストを作成
  • 病床数の有無で「個人クリニック」と「在宅療養支援病院」を区分し、提案する機器の規模を変える
  • FAX番号・電話番号を使って訪問前にFAXDMまたはDMで認知を作る
⚠️ 注意:医療機関データには「機器の導入状況」や「現在使用しているメーカー」までは含まれません。競合機器の有無は訪問時のヒアリングで確認する必要があります。

● ステップ3:3データのクロス活用でリーチを広げる

医療機関データ単体ではなく、調剤薬局データ・介護施設データと組み合わせることで、在宅医療を支えるエリア全体を面で捉えることができます。

組み合わせ把握できること営業への活用
医療機関データ+調剤薬局詳細データ在宅クリニックと連携する在宅対応薬局の分布薬局側からも在宅医療機器の情報提供ルートを作る。在宅薬剤管理に関わる薬剤師との接点を増やす
医療機関データ+介護施設データ訪問診療クリニックと連携する訪問看護ST・居宅介護支援事業所訪問看護師が機器の日常的な操作者になるケースが多く、看護師への説明会開催などのアプローチに活用
医療機関データ+新規指定医療機関・薬局データ新規に開設されたクリニックの動向新規開設クリニックは機器メーカーが固まっていないタイミング。早期接触の機会として活用


ポイント具体的な方法
緯度経度で訪問ルートを最適化する医療機関データに含まれる緯度経度を使い、地図上に訪問診療クリニックをプロット。1日の訪問計画を効率的なルートで組み、移動時間を削減する
新規指定データで「導入検討中」のタイミングを狙う新規指定医療機関・薬局データで新規開設クリニック(新規指定・承継・移転等を含む)を毎月チェック。開設準備中〜開設直後は設備投資が活発なタイミングであり、早期接触の好機
病床数で「大型案件」と「個人クリニック案件」を仕分ける病床数がある在宅療養支援病院は複数台導入の可能性がある大型案件。病床数なしの個人クリニックは小規模だが導入決定が早い傾向がある。営業リソースの配分を変える
介護施設データの訪問看護STと連携してデモを実施する在宅医療機器は訪問看護師が日常的に扱うことが多い。訪問看護STの所在地を介護施設データで把握し、機器説明会・デモの場を作ると、クリニックへの提案前に現場の評価を得られる


無料データではエリアの薬局密度までしか把握できません。訪問診療の有無・診療科目などの機能情報には、有料の医療機関データが必要です。

① 医療機関データ

診療科目・病床数・訪問診療の有無・診療時間・休診日・設備・専門医数・在宅医療対応・電話番号・FAX番号・URL・緯度経度などを収録。在宅医療機器の導入候補クリニックを機能軸で絞り込めます。

② 調剤薬局詳細データ

電話番号・FAX番号・認定薬剤師数・延べ患者数・営業時間などを収録。在宅対応薬局との連携窓口を見つける際に活用できます。

③ 介護施設データ

法人情報・事業所情報・介護サービス種別・緯度経度などを収録。訪問看護STを抽出し、機器デモ・説明会の対象として活用できます。

④ 新規指定医療機関・薬局データ

各地方厚生局の公開情報を加工した月次データです。登録区分(新規・承継・移転等)・指定年月日・診療科目・電話・FAXなどを収録。

⚠️ 注意:「新規指定」は医療機関番号が新規に付与された施設を指します。新規開業のみではなく、承継・移転等も含まれます。

⑤ DM/FAXDM発送代行

リスト作成から封入・発送・FAX送信・オプトアウトまで一括対応。訪問前の事前認知づくりに活用できます。



在宅医療機器の営業で機会損失を防ぐ鍵は、「訪問診療実施」という機能軸で対象を絞り込み、競合より早くアプローチすることです。

フェーズ使うデータアクション
Phase 1(エリア仮説)無料・調剤薬局基本版薬局密度からエリアの医療資源規模を仮説立て
Phase 2(対象抽出)有料・医療機関データ訪問診療実施・診療科目で導入候補クリニックを絞り込み
Phase 3(リーチ拡大)有料・調剤薬局+介護施設データ在宅薬局・訪問看護STとの接点を作り、面でアプローチ
Phase 4(先手対応)有料・新規指定医療機関・薬局データ新規開設クリニックを早期把握し、導入検討フェーズで接触

まず無料データでエリアの薬局密度を確認し、そこから医療機関データで訪問診療実施クリニックを絞り込むところから始めてみてください。

詳細データのサンプルやお見積りは、お問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。


参考文献・引用元

  • 厚生労働省「在宅医療の現状について」https://www.mhlw.go.jp/